釣り人のためのライフジャケット知識

釣り中の事故は多いんです。ライフジャケットが必要な本当の理由を紹介

釣り人のためのライフジャケット知識
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・釣りするときにライフジャケットって必要なの?
・ライフジャケットってそもそもどんな効果があるの?
・どのくらいの人がライフジャケットを着用している?

釣りで万が一のことがあったとき、ライフジャケット着用は重要になります。
釣り中に海に転落して、最悪なケースでは行方不明や死亡するケースもあるんです。

私は海で釣りをする場合にはライフジャケットは必要と考えています。
たとえ浅い水深の釣り場で「万が一落ちても大丈夫だろう」と思う場所でもです。

本記事では、ライフジャケットが必要な理由をデータにもとづいて紹介していきます。

この記事を読めば安全に釣りをするためにライフジャケットがいかに大事かがわかるようになりますよ。

ライフジャケットってどんな種類があるか?など
ライフジャケットについての知識を深めたい方はこちらもお読みください。
【永久保存版】釣り人は知っておくべき。ライフジャケットの知識まとめ

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海釣り中の事故はどのくらい発生している?

海で釣りをする時にどの程度の事故が発生しているか、ご存じでしょうか。
海上保安庁のデータをもとに紹介します。

釣り中の事故はマリンレジャーの中でも1番多く発生している。

釣り以外のマリンレジャーと聞いて何が思い浮かびますか?

・海水浴
・サーフィン
・スキューバダイビング

などありますよね。

数あるレジャーの中でも、釣り中の事故は3割以上発生しています。

また死者・行方不明者にいたっては、全体の4割が釣り中の事故で発生しています。
釣り中の事故、死者・行方不明者が1番発生しているのです。

マリンレジャーの活動内容別 事故発生割合(2016-2020)

マリンレジャーの活動内容別 死者・行方不明者 発生割合(2016-2020)

出典: 釣り中の事故発生状況(海上保安庁)を加工して作成

釣り中の事故 原因で最も多いのは「海中への転落」

釣り中の事故の原因についてまとめた図がこちらです。

釣り中の事故 事故内容別 発生割合 (2016-2020)

出典: 釣り中の事故発生状況(海上保安庁)を加工して作成

事故の内容のうち「海中転落」が8割をこえて発生しています。

海中転落って何?
・足を踏み外したり、転倒をして海に落ちてしまうこと
・波にさらわれて海に落ちてしまうこと

身の回りで「海に落ちた方」は少ないと思うので実感がないかもしれません。ですが、実は5年間で約1000人年間平均200名の方で発生しているのです。

「海中転落」 どのような事故事例があるの?

釣り中の事故の中で最も多い「海中への転落」実際にはどのような事故があるのでしょうか?事故事例を紹介します。

事例1:立ち入り禁止措置の沖防波堤で転落(死亡事例)

事故概要
事故者は1人で磯場において釣りをしていましたが、突如発生した大波にさらわれて海中転落しました。付近で釣りをしていた目撃者が通報し、巡視船、ヘリで捜索したところ、付近岩場に漂着しているところを救助されましたが、すでに死亡していました。
目撃者の情報によると、事故発生前、海上模様が徐々に悪化してきていたとのことでした。

救命胴衣:非着用

出典:令和2年 海難の現況と対策 – 海の安全情報(海上保安庁)を加工して作成

事例2:不注意による転落

事故概要
事故者は夜間、友人2人と一緒に立入禁止の桟橋に訪れて釣りをしていました。事故者は釣り場を移動するため歩いていたところ、桟橋の隙間に気付かず海中転落しました。友人及び付近の釣り客が投げ入れたロープに掴まって救助を待ち、駆け付けた消防により救助されました。
軽い擦り傷程度の負傷で、病院搬送はされずそのまま帰宅しました。

救命胴衣:非着用

出典:令和2年 海難の現況と対策 – 海の安全情報(海上保安庁)を加工して作成

釣り中の事故は思っているよりも多い

マリンレジャーの中で釣り中の事故はもっとも多いことがわかりましたね。マリンレジャーでも死者・行方不明者が最も多いのは釣り中の事故なのです。

夏の時期になると海水浴で行方不明になったなど報道がありますが、釣り中の事故については報道されないことが多いですよね。
なので釣り中の事故がこんなにあったのかと意外に思う方が多いのではないでしょうか。

釣り中の事故の中でも最も多いのが「海中への転落」
では万が一「海中への転落」したときに安全を守るとしたら何があるでしょうか。

そのときに必要なものがライフジャケットとなります。

続いてライフジャケットが必要な理由を紹介していきます。

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ライフジャケットが必要な2つの理由

ライフジャケットが必要な理由は2つです。

・生存率が高まる
・義務がある

それぞれ紹介していきます。

生存率が高まる

1つ目は生存率が高まることです。

ライフジャケットの機能としては落水したときに浮くサポートになることですよね。

この機能により以下のような効果があります。

・体力が奪われない
・溺れるリスクが減らせる
・万が一があったとき発見されやすい
・体力が奪われない

着衣があった場合には水中で自由に身動きが取れません。泳ぎに慣れている人でも体力が奪われてしまうと言われています。
特に救助を待つ場合には体力が奪われないことが大事ですよね。
さらに潮が早いところ高い堤防のように、すぐに地上に上がれない場合は長時間浮いていられることは大事です。

溺れるリスクが減らせる

落水して意識を失った場合、浮くものがなければ溺れてしまうリスクがあります。
ライフジャケットを着用していることで体を浮かすことができるため溺れるリスクが少なくなります。

万が一があったとき発見されやすい

万が一の時というのは落水時打ちどころが悪い、などで亡くなってしまった場合についてです。
このときライフジャケットを着用して浮いていれば早期に発見される可能性が高くなるのです。

ライフジャケットがあれば生存率が100%となるわけではありません。

事故のデータからもライフジャケット着用の効果は明らか。

海上保安庁の統計データからも分かるとおり、ライフジャケットを着用した場合生存率が高まります。

釣り中に海中転落した時の生存割合を示した図です。

釣り中の事故(海中転落) 救命胴衣着用状況

出典: 釣り中の事故発生状況(海上保安庁)を加工して作成

また、海上保安庁もライフジャケットの着用を推奨しています。

義務がある

2つ目の理由は着用の義務があることです。
小型船舶に乗船する場合はライフジャケット着用の義務があります。
ライフジャケットもなんでもよいわけではなく、「桜マーク」付のものである必要があります。

桜マークとは
・ライフジャケットの安全基準の一つで国土交通省が認証をおこなっているもの
・承認されたものには桜のマークがついているため「桜マーク」とよばれる
陸からの釣りでは着用義務はない

小型船舶ではなく、陸からの釣りで義務はあるのか、というと着用義務はありません。すべて釣り人の任意で着用という形になっています。
着用していなくても罰せられるということはありません。

渡船で釣りをする場合は着用する必要はある?

渡船を利用して磯や防波堤に渡る際の遊漁船内、磯や防波堤で釣りを行う場合にはライフジャケットの着用義務があります。
ただし「桜マーク」付でなくてもいいようです。

Q. 磯や防波堤等へ渡る目的で遊漁船を利用する場合は、桜マーク付きのライフジャケットを着用する必要はありますか?

A.「遊漁船業の適正化に関する法律」に基づく業務規例によれば、磯や防波堤等へ渡る目的として遊漁船に乗船する場合や磯や防波堤等の上においては、ライフジャケットを着用する必要があります。
ただし、釣り等の船外への転落のおそれがある行為を行わない場合は、桜マーク付きのライフジャケットである必要はなく、使用環境に応じた適正品を着用していただければ結構です。

出典:ライフジャケットの着用義務化に関するQ&A(農林水産省ホームページ)

ただし、「釣り等の船外への転落のおそれがある行為を行わない場合は、」という前提ですので
遊漁船から釣りをする場合は桜マーク付が必要であるとのことです。

手漕ぎボートの時は必要なの?

手漕ぎボートや小型船舶免許のいらない2馬力のボートについては「着用の努力義務」となっています。「なるべく着用するように努力してください」ということですね。

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「ライフジャケットが不要」と意見もあるが・・・

ここまでライフジャケットが必要である理由を紹介してきました。

釣りをする方の中にはライフジャケットは不要だよ。と考える人もいるかもしれません。

例えば

・気をつけているからそもそも海に落ちることなんてない
・水深の浅い釣り場だから万が一海に落ちたとしても大丈夫
・泳ぎに自信があるから落ちてもなんとかなる

このようなことを考えていませんか?
特に場所によっては不要なのではという意見は多いですよね。

ですが、こちらのデータを見ていただくと、釣り場として身近な防波堤や岸壁で最も多く海中転落事故が発生しているんです。
防波堤や岸壁での事故が6割をこえているんです。

釣り中の事故(海中転落) 場所別発生状況

出典: 釣り中の事故発生状況(海上保安庁)を加工して作成

身近な釣り場では油断していることが多く、比較的海中転落が多いことがデータからわかっています。
また、下のデータから分かるとおり、死者・行方不明者も一番多いのです。

海中転落者の発生場所別の事故者数 2020年

出典:令和2年 海難の現況と対策 – 海の安全情報(海上保安庁)を加工して作成

身近な釣り場である防波堤、岸壁にもライフジャケットは着用した方がよいのではないでしょうか。

ライフジャケットの着用率はどの程度あるのか?

現在ライフジャケットにはどの程度の着用率があるのでしょうか。
全ての釣り人の情報ではありませんが、海上保安庁にこんなデータがあります。

釣り中に海中転落した人の中で着用している方はなんと25%程度でした。
4人に1人しか着用していない状況でした。

意外と少ないんですよね。

釣り中の事故(海中転落) 救命胴衣着用状況(2016-2020)

出典: 釣り中の事故発生状況(海上保安庁)を加工して作成

ライフジャケットの着用で助かった事例

ライフジャケットを着用していたことにより助かった事例もいくつかありましたので2つの事例を紹介します。

事例1:ゴムボートが転覆して・・・

事故内容

登別漁港沖合いで釣りをしていたゴムボートが磯波を受けて転覆し、ゴムボートに乗っていた2名が海中へ転落する事故が発生した。
この状況を陸から見ていた釣り人から118番通報があり、救助に向かったが、この2名はライフジャケットを着ていたので浮くことができ、約200メートル離れた陸岸まで無事にたどり着き助かった。

本人談

私は、釣り歴30年位になります。
海に関しての知識はある方だと思っていましたが、海を甘く見て、その地域の海の特徴(磯波)を把握していなかったということが事故の大きな原因だと思っています。
しかし二人ともライフジャケットを身につけていましたので浮くことができ、泳いで岸にたどり着き、本当にライフジャケットのおかげで助かりました。

出典:ライフジャケットで助かった!!(海上保安庁)を加工して作成

事例2:海中へ転落する際、足を骨折して・・・

事故内容

稚内沖合いで漁具を海中へ投入する際、乗組員1名が漁具に挟まれ、漁具と共に海中へ転落する事故が発生した。
この乗組員は転落する際、足を骨折をしたため、泳げる状態ではなかったが、ライフジャケットを着ていたので、浮くことができ、同船で作業中の船長へ助けを求め無事救助された。

本人談

私は泳ぎにあまり自信がないので、漁に出る時は必ずライフジャケットを着用しています。
いつも行っている作業中に、左足首付近が漁具に挟まり、そのまま海中に引きずりこまれました。
漁具に挟まれた左足首が骨折してぶらぶら状態となったため、漁具が外れライフジャケットのおかげで海上に浮上出来ましたし、その後も、足首を骨折した状態(上下カッパ・長靴着用)では、ライフジャケットが無ければそのまま浮いていることなど到底無理なことでした。
あらためてどのような状況でも体を浮かしてくれるライフジャケットの力に感謝しております。

出典:ライフジャケットで助かった!!(海上保安庁)を加工して作成

安全性をさらに高めるためには

ライフジャケットは安全性を高めるため着用するものです。
安全性を高めるためには他にも注意するところがありますので紹介していきます。

・釣り場に応じた履き物を使用する
・携帯電話を持つ
・事前に釣り場所の天気を確認する
・単独行動しない
・釣りに行くことを第三者に伝えておく
・立ち入り禁止区域には入らない

釣り場に応じた履き物を使用する

海中転落の事故でも原因として多いのが「転倒」、特に足元への注意が必要です。
滑り止め効果の高い靴脱げにくい靴を選びましょう。

携帯電話を持つ

緊急時に連絡手段を確保するためです。
何かがあった時は緊急通報用電話番号の118番(海上保安庁)110番(警察)119番(消防)に救助を求めましょう。

水に濡れたり、海に落としても沈まずに使用できるよう防水ケース沈まない工夫をするといいでしょう。

事前に釣り場所の天気を確認する

事前に釣り場所の天気を確認しましょう。
悪天候か?波が高いか?など事前に情報を知っておきましょう。

決して無理をせず、天候がひどい場合には釣りに行くこと自体をみなおしましょう。

単独行動しない

複数人で行動することで、万が一落ちたとしても救助できる可能性が高くなります。
また知り合い同士というわけではなく周りに釣り人がいるかどうかも重要ですよ。

釣りに行くことを第三者に伝えておく

釣りをする場所や帰宅予定時間を第三者に伝えましょう。

立ち入り禁止区域には入らない

危険な場所は立ち入り禁止となっていることが多いです。禁止区域での釣りはやめましょう

本記事のまとめ

ライフジャケットが必要である理由について紹介してきました。

釣り中の事故に関する情報
・マリンレジャーの中でも「釣り中の事故数」が最も多い(全体の3割)
・マリンレジャーの中でも「釣り中の死者・行方不明者数」が最も多い(全体の4割)
・釣り中の事故 原因で最も多いのは「海中転落」
万が一「海中転落」したときために安全確保が必要。ライフジャケットが重要になる。
ライフジャケットが必要な理由

・安全性が高まる

ライフジャケットを着用した場合の方が生存率が高い

・義務がある

小型船舶乗船して釣りする場合は「桜マーク」付ライフジャケット着用が義務付けられている
ライフジャケットが不要という意見もあるが・・・

下記のような意見がある

・釣り場によっては不要では?
・磯釣りの場合は必要なように思うけど、岸壁などではいらないのでは?
海中転落事故のなかで防波堤や岸壁での事故が6割である。ライフジャケットにて命が助かったという人も多くいて、ライフジャケットの必要性は大いにある
釣り中の安全性をさらに高めるためには
・釣り場に応じた履き物を使用する
・携帯電話を持つ
・事前に釣り場所の天気を確認する
・単独行動しない
・釣りに行くことを第三者に伝えておく
・立ち入り禁止区域には入らない

 

万が一のときに安全性が高まるのがライフジャケットです。着用を心がけていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。

 

ライフジャケットってどんな種類があるか?など
ライフジャケットについての知識を深めたい方はこちらもお読みください。
【永久保存版】釣り人は知っておくべき。ライフジャケットの知識まとめ

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